Cisco 819W ルータの セットアップ ガイド – Windows ラップトップ用
このドキュメントでは、Cisco dCloud Enterprise Networking and Security デモで Cisco 819W ルータを使用できるように Windows ラップトップを使ってセットアップする手順について説明します。このドキュメントに記載される手順に漏れなく従って、819W ルータをセットアップし、dCloud 用に設定してください。
開封とインストール
- インストール ガイドを参照してください。
http://www.cisco.com/en/US/docs/routers/access/800/819/hardware/install/guide/C819hw.pdf
- 箱からすべてのコンポーネントを取り出します。WiFi 2.4/5 Ghz ダイポール外部アンテナと電源コードを接続します。
コンソール ポートへの接続
dCloud の設定がルータにロードされるまで、ルータをアクティブなインターネット接続に接続しないでください。
ルータのコンソール ポートに直接接続することを推奨します。Telnet
の使用は推奨できません。アップグレード中に問題が発生した場合は、ルータの電源を物理的に再投入しなければならないことがあります。また、アップグレー
ド手順の実行中にルータがリブートすると、Telnet 接続が失われます。
- 平らで青色のロール型ケーブル (箱に同梱)をルータの CONSOLE というラベルの付いたポートに接続します。
図 1. コンソール接続
- ロール型ケーブルの一方の端をコンピュータの COM ポートのいずれかに接続します。
最新のコンピュータには、コンピュータの USB ポートにロールオーバー ケーブルを接続できる USB シリアル変換アダプタが必要です。
- ルータの電源を投入します。
ターミナル エミュレーション: Windows
PC とルータの接続には、ターミナル エミュレーション ソフトウェアを使用します。多数のターミナル エミュレーション ソフトウェアを使用できますが、以下の手順では Tera Term を使用する例を示します。
- Windows コンピュータから、 Tera Term をダウンロードしてインストールします。.
- Tera Term を起動します。
- New Connection ウィンドウで、Serial を選択し、ルータに接続するコンピュータの Port を選択します。
図 2. シリアル ポートの選択
- OK をクリックします。
- Enter キーを押して、ルータが応答することを確認します。
ルータへのログイン
- ターミナル エミュレーション プログラムで Enter キーを押します。ユーザ名とパスワードを入力するように求められます。出荷時の初期状態情報を持つ新しいルータは、以下のように構成されています。
- Username: cisco
- Password: Cisco
- enable コマンドを使用して、特権 EXEC モードを開始します。
- Router>enable
- Router#
ルータ上で実行中の Cisco IOS リリースの確認
- ルータ上で現在実行されている Cisco IOS リリースと、システム イメージのファイル名を調べるには、ユーザ EXEC または特権 EXEC モードで
show version コマンドを入力します。出力の 1 行目に IOS バージョンが表示されます。
Cisco IOS Software, C800 Software (C800-UNIVERSALK9-M), Version 15.3(2)T, RELEASE SOFTWARE (fc3)
- IOS バージョンが、ルータ モデルの推奨バージョンであることを確認します。 [手順を見る]
システム イメージが正しくない場合のダウンロード方法
- システム イメージをダウンロードするには、Cisco.com アカウントが必要です。コンピュータでブラウザを開き、 www.cisco.com にアクセスします。CCO 認証情報でログインします。
- アカウントを持っていない場合や、ユーザ名やパスワードを忘れた場合は、ログイン ダイアログ ボックスの Cancel をクリックし、表示される指示に従います。
- ルータ用の推奨 IOS をダウンロードします。ホームページから、 Support を選択し、 Downloads を選択します。検索フィールドにルータのモデルを入力します。
- ルータに正しいソフトウェア イメージをロードします。 [手順を見る]
dCloud へのルータの登録
- dcloud.cisco.com, を参照して最も近い場所を選択し、Cisco.com 認証情報でログインします。
- dCloud UI で、
をクリックして My Dashboard ページに移動します。
- 左側の My Endpoint Routers メニューをクリックします。
- メニュー名の下にある Register New Endpoint Router ボタンをクリックします。ウィザードを開いてルータを登録します。
- 表示されたウィンドウで、ルータを登録し、ルータ モデルに基づいて、カスタマイズされたコンフィギュレーション ファイルを生成するために必要な情報を入力します。
- ルータを識別する Nickname を入力します。ニックネームにスペースは使用できません。
- ドロップダウンから、ルータの Router Model 番号を選択します。
- 以前のセットアップで収集したルータの Serial Number を入力します。シリアル番号は、通常、ルータに貼付されたラベルに記載されています。また、特権 EXEC モードから show inventory コマンドを入力して、確認することもできます。.
show inventory
NAME: “C819HGW-V-A-K9″, DESCR: “C819HGW-V-A-K9 chassis, Hw Serial#: FTX172483N0, Hw Revision: 6.0″PID: C819HGW-V-A-K9 , VID: V01 , SN: FTX172483N0
図 3. エンドポイント ルータ ウィザード
- Next をクリックすると、dCloud にルータが登録され、カスタマイズされたコンフィギュレーション ファイルが生成されます。
登録した dCloud ルータの設定
- ルータを登録すると、ルータを設定する 2 種類のオプションを使用できます。1 つは自動設定ツールを使用するオプション、もう 1 つは手動で設定するオプションです。以下の手順では、 ルータを手動で設定するオプションを選択します。
図 4. エンドポイント ルータ ウィザード: 設定オプション
- 手動設定を選択すると、ルータを設定する 3 種類のオプションが表示されます。以下の手順では、 Console を選択します。
図 5. エンドポイント ルータ ウィザード: 設定オプション
- Download アイコン
をクリックして、.zip 設定をダウンロードします。このファイルをコンピュータ上の適切な場所に保存します。
- Next をクリックして続行します。
- Finish をクリックして閉じます。
表示される手順は「コピーおよび貼り付けの手順」なので、このガイドに従って操作する場合は不要です。
- 下図に示すように、dCloud に登録した各ルータが My Endpoint Router メニューに表示されます。
- ルータを登録するだけで、設定を行わない場合は、 Download Configs リンクをクリックすると、カスタマイズされたルータ コンフィギュレーション ファイルをいつでもダウンロードできます。
図 6. [My Endpoint Routers]: 登録したルータ
dCloud のカスタマイズ済み設定をルータにロード
- ダウンロードした .zip 設定ファイルを見つけます。そのファイルをコンピュータ上の適切な場所に展開します。
- コンピュータ上の TeraTerm アプリケーションから、ルータにログインし、特権 EXEC モード プロンプトが表示されていることを確認します。
前のログイン セッションがタイムアウトしている場合、デフォルトのユーザ名とパスワードを使用して再度ログインするには、ルータをリブートしなければならないことがあります。
- 特権 EXEC モードで、以下の太字のコマンドを入力します。
Router# copy xmodem: flash:
**** WARNING ****
x/ymodem is a slow transfer protocol limited to the current speed
settings of the auxiliary/console ports. The use of the auxiliary port
for this download is strongly recommended. During the course of the
download no exec input/output will be
available.
—- ******* —-
Proceed? [confirm] <Enter>
Source filename []? config.txt (Change to the name of the file you downloaded previously)
Destination filename [config.txt]? backup
%Warning:There is a file already existing with this name
Use crc block checksumming? [confirm] N
Max Retry Count [10]: <Enter>
Perform image validation checks? [confirm] N
Xmodem download using simple checksumming with NO image validation
Continue? [confirm] <Enter>
Ready to receive file……….. - これで、ルータは、以前の手順でダウンロードした、カスタマイズされた設定を受け取るようになります。TeraTerm で、 [File] > [Transfer] > [XMODEM] > [Send] を選択します。
図 7. TeraTerm での XMODEM 送信
- コンピュータ上でコンフィギュレーション ファイルを探して、 Open を選択します。カスタマイズされたファイルのルータへの転送が開始されます。この処理が正常に完了しない場合は、手順 1 からもう一度操作をやり直してください。
図 8. TeraTerm での送信ファイルの選択
図 9. TeraTerm での XMODEM の進捗
- カスタマイズされたコンフィギュレーション ファイルがルータのフラッシュにコピーされたら、以下のように、フラッシュから backup ファイルをコピーして startup-config を実行します。
Router#copy flash:backup startup-config
Destination filename [startup-config]? <Enter>
[OK]
12160 bytes copied in 2.704 secs (4497 bytes/sec) - ルータをリブートして、カスタマイズされたコンフィギュレーションを dCloud システムの実行コンフィギュレーションにロードします。
Router#reload
Embedded AP will also be reloaded.https://dcloud-cms.cisco.com/wp-admin/post.php?post=886&action=edit
Do you want to save the configuration of the AP? [yes/no]:N
Proceed with reload? [confirm] <Enter>
統合ワイヤレス アクセス ポイントのコンフィギュレーション
お使いのAPが、WLCにて使用している7.4以前のバージョンで動作している場合、こちらの手順をご使用になり、お使いのAPを7.4または、以降のバージョン に手動でアップグレードする必要があります。本手順でご紹介する内容は、バージョン7.6.120.0への手動アップグレード手順となります。7.6.120.0へのバージョンアップグレード後、お使いのAPは、アクティブなdCloudデモに接続でき、デモでお使いのWLCへ、自身でバージョンのアップグレードを行います。
お使いのAPが、7.4以前のバージョンで動作している場合、下記のコンフィギュレーション セクションの手順をすべて完了するまで、819W ルータに Cisco dCloud Enterprise Networking や Security デモをスケジュールまたは開始しないでください。.
- お使いの819Wルータのコンソールに接続して下さい。お使いのターミナルエミュレートソフト(TeraTerm等)より、ルータの CLI から統合 AP に接続し、デフォルトのユーザ名 cisco とパスワード Cisco を使用してログインします。
- 特権 EXEC モードに入り、一時的に WLC に接続するように AP を設定します。
- お使いのPCにて、イーサネットアダプターがDHCPよりIPアドレスを受け取る設定である事を確認して下さい。標準のイーサネットケーブルをご使用になり、819ルータのport FE0とお使いのPCのイーサネットポートを接続し、お使いのPCが、819よりDHCP経由でIPアドレスを受け取っている事を確認して下さい。
- 統合APコンソールから抜けて、ルータのCLIへ戻るには、Ctrl + SHIFT + 6を押して、さらにXを押します。ルータのCLIより、disconnectと入力した後、Enterを押して、サービスモジュールセッションを終了します。
- ルータCLIより、統合APのフラッシュメモリーをフォーマットします。
- APを7.6.120にアップデートします。
- AP-IOS-7.6.120.tar ファイルを、こちらからダウンロードします。
- TFTPd32等のTFTPサーバソフトウェアを使用し、お使いのPCからファイルをアップロードします。
- 下記のコマンドをルータCLIより発行します。a.b.c.d はTFTPサーバを起動されている、お使いのPCのIPアドレスを指します。
archive tar /xtract tftp://a.b.c.d/AP-IOS-7.6.120.tar flash:1:
該当のAPにて、全ての必要なファイルの展開、IOSのインストールが実行されます。この作業が完了するのに、数分かかります。すべてのファイルが展開されましたら、次の手順を開始して下さい。
- APのリブート.
- 819W をエンドポイント ルータとして選択したシスコ ユニファイド アクセスの dCloud のデモをスケジュールします。 [手順を見る]
AP のデフォルト パスワード Cisco の先頭文字 “C” は大文字です。
kit-1234#service-module wlan-ap 0 session
Trying 10.66.101.113, 2002 … Open
Connecting to AP console, enter Ctrl-^ followed by x,
then “disconnect” to return to router prompt <Enter>
ユーザ名: Cisco
パスワード: Cisco
AP8478.acaf.cb52> enable
Password: Cisco
AP8478.acaf.cb52# show capwap client config | i swVer
swVer 7.2.110.0
もし、7.4以前のソフトウェアバージョンをお使いの場合は、手順の3 – 7を実施して下さい。また7.4もしくは、それ以降のバージョンをお使いの場合は、手順8へ進んで下さい。
Figure 10. Windowsの IP アドレス設定
kit-2531#format flash:1:
Format operation may take a while. Continue? [confirm]
Format operation will destroy all data in “flash:1:”. Continue? [confirm]
Format: All system sectors written. OK…
Format: Total sectors in formatted partition: 78785
Format: Total bytes in formatted partition: 40337920
Format: Operation completed successfully.
Format of flash:1: complete
kit-2531#service-module wlan 0 reset
Use reset only to recover from shutdown or failed state
AP config will not be saved
The embedded AP is in LWAPP mode
Reload/reset is normally handled by WLC controller
Do you want to reset?[confirm]
Trying to reload Service Module wlan-ap0.
Pause – wait for open files to finish…
kit-2531#
これでAPが、アクティブなCisco dCloudデモンストレーションに接続することができ、デモでお使いのWLCバージョンもアップグレードされます。
ロケーションでタイムスロットを使用できない場合は、別のデータセンターを使用してセットアップ時間を短縮できます。 [手順を見る]
APはデータセンターのWLCに繋がると、自動に設定されます。AP設定を速やかに処理する為に、下記のステップをおすすめします。
- スケジュールしたデモが Active であることを確認します。
図 11. Active ステータス
- 電源スイッチで、819W エンドポイント ルータの電源をオフにします。10 秒間待機した後、ルータの電源を再投入します。
- ルータのリブート後、VPN トンネルが自動的に確立されます。VPN トンネルを開始するために何らかの操作を行う必要はありません。
- エンドポイント ルータと AP がアクティブなデモに初めて接続するとき、AP はコントローラ(198.19.11.10)を特定し、バージョンを自動的にアップグレードします。ロケーションの帯域幅によっては、この処理に 30 分以上かかることがあります。
- 前に示した service-module コマンドを使用して統合 AP に接続すると、ターミナル エミュレーション アプリケーションから進捗状況を表示できます。
WLC を使用したアクセス ポイント コンフィギュレーションの確認
AP が正しいバージョンにアップグレードされたら、AP を dCloud 操作用に設定できます。
- dCloud UI の My Dashboard ページの My Sessions で、 View リンクをクリックします。
- Topology メニューから、 wkst1 のドロップダウンをクリックし、 Remote Desktop をクリックして、デモ ワークステーションにアクセスします。
- administrator として、パスワード C1sco12345 を使用してログインします。
図 11. [Topology] メニューの [Remote Desktop] リンク
エンドポイント ルータの背後で接続されたラップトップ、または AnyConnect VPN 経由でデモに接続されたラップトップを使用して、WLC にアクセスすることもできます。 [手順を見る]
- Wkst1 の Web ブラウザから、 https://wlc1.dcloud.cisco.com にあるワイヤレス コントローラに移動します。
- Session Detailsタブにて確認できる、一意のセッション認証情報を使用してログインします。詳細情報は、デモンストレーションドキュメントをご確認下さい。
- Wireless > All Aps に移動して、該当する AP を選択します。
リスト内の AP から自分の AP を特定するには、AP プロンプトと一致する MAC アドレスを持つ AP を探します。
- AP の国名を正しいものに変更します。
a. Advanced タブを選択して、 Country Code ドロップダウン リストから適切な国名を選択します。
b. Apply をクリックします。
- AP を有効にします。
a. General タブを選択します。 Admin Status の横にある Enable を選択します。
b. Apply をクリックします。
AP がいったんプロビジョニングされれば、上記の手順を使用して、将来のデモのために追加設定を行う必要はありません。将来のデモで AP
を使用するには、スケジュールの際に、デモにエンドポイント ルータを追加します。スケジュールされたデモがアクティブになると、ルータは VPN
トンネルを確立し、AP はデモ ポッドのコントローラに接続します。